1982年6月及び11月にそれぞれ誕生した東北・上越新幹線向け200系新幹線電車は日本国有鉄道が設計・開発した新幹線車両です。

 

“西の0系、東の200系”と語られることの多い両形式ですが、東北・上越新幹線向け200系新幹線は、寒冷地向けに耐寒・耐雪対策の施された車両であり、新幹線と言う高速鉄道が積雪のある寒い地域に適応し、安全に走行できるようさまざまの試験・対策を経て登場した経緯は、0系のあとに誕生したと言えど、”寒冷地向け初代営業用車両”としての功績は”第2の0系”と評しても、遜色はありません。

 

 

新幹線は東北へ。寒冷地への挑戦

東北・上越新幹線での運行に際し、先行試作車として1979年に登場した962形試験電車を基に量産化車両として誕生したのが200系新幹線電車です。

 

962形で採用されたスカート一体型のスノープラウ、雪きり室、床下機器類のボディーマウント構造、そして車体重量を軽量化させるための”アルミ合金”車体を継承。

 

その中でも200系に見られる外見的特徴で特筆されるのがボディーマウント構造でしょう。

 

氷塊によるバラストの跳ね上げや寒地を走ることによる床下機器の保護を目的として車体と一体成型された二重床構造は、床下機器を覆うように大きく下へと回り込んでおり、0系の軽快な足回りとは大きく印象を異にします。

 

このほか、外見的には0系をベースとしたものになりましたが、丸みを帯びた”団子鼻”は若干先鋭であり、スマートなスタイルです。

 

100系新幹線電車よりも先に登場した200系でしたが、それは当時において、奇数に東海道・山陽新幹線向け車両の形式、偶数を東北・上越新幹線向けの車両形式に充てる規則であった為に0系から飛んで200系を附番しました。

 

 

2つの”顔”を持つ、200系

東海道・山陽新幹線において”団子鼻”と言えば0系。

 

では、シャークノーズ(サメの鼻)と言えば?、、、この場合”100系新幹線”を思い浮かべます。

 

200系新幹線電車には、200系という同一形式の中で、番台こそ分けられているものの、0系顔の団子鼻と100系のシャークノーズ顔、2種類が存在します。

 

これは、100系新幹線が登場した後に、新製・中間車改造された先頭車にこの顔が採用されたから、なのです。

 

ところが、この200系シャークノーズ顔は、あとから登場した”新顔”にも関わらず、2013年に完全引退した団子鼻の200系でご存知の通り、最後まで生き残ることはできず、0系顔よりも先に引退することとなりました。

 

元々シャークノーズの200系が少なかったこともありますが、新製車は速達タイプのやまびこ号で酷使されたこと、改造車も中間車から大規模に改造された車両であったことから、寿命を縮めてしまった、と言えます。

 

比較的若番であったシャークノーズを先に退役させ、リニューアル姿とは言え2013年まで生き延びた団子鼻の200系が当時最新鋭であったE5系新幹線電車と横に並ぶ姿は、まさに”不死鳥”。

 

“東の新幹線史”に燦然と輝く、”夢の超特急”と評せましょう。

 

 

 

200系リニューアル編成

 

 

 

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