新・常磐線近郊型の主 登場から12年。E531系増殖中
常磐線。
東京都から、千葉、茨城、福島県の太平洋側を経由し、宮城県は岩沼を結ぶJR東日本管内の路線です。
特徴は、交流区間と直流区間の2電化方式が採用されている点で、この区間を経由する電車は、交流・直流の両方を切り替えて運転できる車両である必要があるため、交直両用電車が活躍しています。
すっかり定番。常磐線中距離電車の主力E531系
2005年、常磐線で長らく活躍していた403系・415系鋼製車(1500番台ステンレス車を除く)の老朽化に伴う置き換えを目的に登場した車両、それがE531系交直両用電車です。
先に登場しているE501系/E231系を経て培われたノウハウを基に、開発された車両です。
E231系の交直両用版として初めてお目見えしたE531系は、それまでのE231系に見られたブラックフェイスに非貫通のスタイルは踏襲したものの、前照灯の位置やラインカラーの処理が異なり、次世代車両のいで立ちで登場しました。
この後に登場するE233系がこのスタイルをより立体的にデザイン的に昇華させたものとなりますので、まさにそのプロトタイプ的存在だったと申せましょう。
交直両用であるというメカニカルなマニアックさ、また外見はマイナーチェンジで違えど、走行システムが同じゆえに頻繁に行われていた鋼製車とステンレス車との併結、さらにはステンレス車ないし鋼製車の間にステンレス車を挟んでみるなど、運用の面でも面白さを持っていた415系を追い出すこととなった張本人ではありますが、常磐線の新たなニューフェイス、快適性の向上に寄与した車両であることは言うまでもありません。
直流車を後目に、増殖中のE531系
直流車系統と、交直両用車両の系統を一概に並列で語ることはできませんが、E231系にはその後の進化系車両としてE233系の登場、さらには山手線が初導入となったE235系へとバトンを渡す中、交直両用区間における一般型車両はE531系の後に登場した後継形式はありません。
415系の中でも、生き残っていた211系に準じたステンレス車体の1500番台を置き換える目的で、増備が続いていました。
番台こそ3000番台を名乗っていますが、準耐寒耐雪仕様車としての新区分番台であり、登場から12年を経た最近でもE531系として継続新製が続いています。
415系が常磐線の主として長らく活躍したのと同様、E531系もまた、伝統の鮮やかな青帯で末永く活躍することでしょう。
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