1987年4月1日、日本国有鉄道は北海道から九州までを6つの旅客会社と、貨物会社1社のJR7社に分割。

発足から、今年の4月1日で30周年、30歳を迎えるに至りました。

 

 

JR西日本の本気、グランドひかりの誕生

“グランドひかり”となる100系新幹線は、1987年の国鉄分割民営化直前となる1985年に誕生しました。

 

分割民営化の真っただ中に、当時最新鋭の新幹線である100系。

 

長年0系新幹線が増備を繰り返し、一時期は古い0系を新しい0系で置き換える状態が続いていましたから、まさにマンネリ化している状態は否めず、その背景もあってか、激動の時期に居住性サービスを大幅に向上させて颯爽とデビューした100系は瞬く間に国鉄改革、JR誕生の象徴として君臨するに至りました。

 

100系新幹線は、東海道・山陽新幹線で活躍を始めましたが、87年の分割民営化においては、全ての100系がJR東海に継承され、JR西日本には前世代の新幹線である0系のみが在籍することとなりました。

 

一民営会社としてのJR西日本では、強まりつつあった航空機や高速バスとの競争にさらされる山陽新幹線において、旅客サービスの向上と、スピードアップを目指すこととなり、JR西日本独自の100系新幹線を製造します。

 

 

100系至上、最高峰の100系。

通称100N系(V編成)。

 

新大阪~博多という長距離を快適に結ぶ、速達タイプのひかり「グランドひかり」用新幹線電車です。

 

長時間・長距離乗車を想定したために食堂車/売店を設定、かつグリーン席の確保も必要な点から、2階建て車両が4両も連結されました。

 

16両編成に、4両の2階建て車両を含むV編成は、その見た目”新幹線の王様”。

 

実際には最高速度230km/hとなりましたが、V編成では将来的に最高270km/hで走行することを考慮しており、それらで走行できるだけの性能も与えられています。

 

 

名実ともに、まさに”100系新幹線の最高峰”とも評せましょう。

 

 

晩年はK・P編成で活躍

グランドひかりとして、栄光の列車を授かった100系3000番台も、晩年は0系経年車を置き換える目的で、それぞれ4両・6両編成へと短縮され、第2の人生を送ることとなります。

 

幸い、それまで挟んでいた4両の2階建て車両には動力を組み込むことができず、V編成の先頭車は動力を搭載した車両でした。

 

短編成化に伴い、全電動車編成の組めるV編成は使い勝手がよく延命工事を施して使用されることとなります。

 

最盛期の16両・2階建て4両組み込みという堂々たる編成美の影はひっそりと沈めてしまった感のあった晩年でしたが、その栄光の100系はいつまでも記憶に残ることでしょう。

 

 

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