さようなら、485系3000番台 快速列車運行終了 2017年3月ダイヤ改正
JR東日本新潟支社は、2017年3月4日に実施されるダイヤ改正において、485系3000番台を使用した新潟~糸魚川間の定期快速列車を廃止することを発表しました。
これに伴い、これまで北は北海道から南は鹿児島まで、ほぼ日本全国を駆け抜けた485系特急型電車の定期運用が終了します。
≪国鉄特急型電車 485系≫
1968年に登場した485系電車は、交直両用車両として開発された特急型電車です。
1950年代半ば以降、国鉄では、地上設備が簡易で廉価であることを理由とした交流電化を地方において推進していましたが、既存の路線は直流電化方式で開業しているために、その接続点にデッドセクションが生じること、特急列車網が地方にも拡大しつつあったことなどから、交流・直流の異電源区間を直通することのできる特急用車両を必要としていました。
1964年、関西⇔北陸・九州区間向けに直流/交流60Hz対応の481系、翌1965年に関東⇔東北区間向けに直流/交流50Hz対応の483系を登場させ、この後交流50Hz/60Hz両対応となった全国の電化区間を走行できる万能形式485系が制作されたのです。
初期車のボンネットタイプに始まり、581・583系の影響を受けた高運転台”電気釜”スタイル、正面を非貫通化させた後期型300番台といった先頭車のバリエーションが豊富なのも特徴です。
全国を走行することのできる直流・交流50Hz/60Hz両対応の交直両用車である上に、特別耐寒耐雪装備を施した1500番台は北海道にまで進出、北は北海道から南は九州鹿児島まで。電化されていなかった四国を除く全国で活躍しました。
≪大規模リニューアル工事施工車3000番台≫
1996年から2001年にかけて、JR東日本は485系1000番台車を中心に大幅なリニューアルを施しました。
塗装の変更、側窓の大型化、行き先表示機のLED化といった外装工事に加え、内装も化粧板の貼り換えや新型のリクライニング機構を備えたシートへと交換し内外装ともに大きく変身を遂げたものが、3000番台です。
2015年3月のダイヤ改正で登場した、いわゆる「糸魚川快速」は、糸魚川~新潟間を結ぶ列車として485系3000番台が充当されていました。1往復とはいえ、老兵である485系に活躍の場が与えられたことはうれしいニュースでしたが、やはり今回のダイヤ改正で、同地区の新型車両E129系の追加導入の案内しきり、廃止が決まりました。
リニューアル車とはいえ、屋根上機器やスカート、側面を見ると、485系の面影を強く残しており、ほかのジョイフルトレインに改造された485系の中でも比較的原型に近いスタイルを保っているのが特徴でした。
定期列車としてこうして最後まで活躍した3000番台ですが、往年の雄姿を忍ばせながら、来年3月までのラストスパートです。
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