【見た!乗った!】サロンカー土佐の乗車記録(寄稿:Charry/Chikuwaさま)
2017年5月13日(土)、待ちに待った日がやってきた。
JR6社と指定された自治体などの共催であるディスティネーションキャンペーンの開催に伴って、サロンカーなにわを用いた『サロンカー土佐路』が岡山~高知間で運転された。
実際に乗車することが出来たので、レポートする。
この列車の関心は、岡山(宮原総)~多度津までのEF65の牽引機がどれになるか、DE10がサロンカーを牽引する、四国にサロンカーが入ると言ったもので、非常に事前から話題性の多い列車であった。
それが故に、宮原で牽引機が装着される前からTwitter上では盛り上がりを見せていた。
実際、Twitter上などで拡散されていた回送時刻になってもサロンカーは動く気配がなく、Twitter上では『故障か?』とまで言われていた程である。
しかし、Twitterの情報には根拠が無く、推定がリツイートする際には断定に変わっているという現象もみられた。
私は前日に東京で仕事があった(予定だったが、なくなったが、別の予定が入ってしまい)があり、当日入りせざるを得なかった(岡山に美味しいお店があるの知ってるんだけどなぁ…と思いながら)ので、当日の朝イチの飛行機(マイル)で行くことにした。
実は、のぞみ1号で行った方が岡山駅には早く着くというマジックが存在するのだが、マイル消化もかねてと、1日の中でずっと座っておきたくないと考え、飛行機にした(岡山空港から駅まで、古いバスに乗りたいというのもあった)
飛行機は条件付きでの運航ではあったものの、無事、岡山空港に着陸することができた。
岡山駅に無事、到着し受付を済ませた。
名前を言い、日本旅行名物である封筒を引き、その中に往路・復路が異なった硬券式の座席指定券、18切符のような乗車票、記念グッズ販売参加券やサロンカー(展望部分)の時間指定券、ツアーの注意事項などが入ってあるものを渡され、各々改札を通ることに。
ホームに着くと、出発ホームや反対ホームから写真を撮ろうと待ち構えている人が大勢いた。
9時53分、EF65-1128(国鉄色)が牽引する客車が入線し、結団式・出発式典が開催された後定刻の10時11分、岡山駅を発車した。
客車はEF65-1128に続き、スロフ14-704、オロ14-708、オロ14-707、オロ14-706、スロフ14-703(オロ2輌欠車)の5輌編成であった。
発車してしばらくすると、添乗員さんから記念のキーホルダーや四国家のおもてなし弁当(九枡弁当)が配られたと思いきや、列車は瀬戸大橋を通過した。
車内は瀬戸大橋からの景色を撮影する人、お弁当を食べる人など様子は様々。
途中いくつかの駅で運転停車したものの、出発して1時間程で四国入り。それから30分もしないうちに多度津に到着した。
鉄道ファンの方々は言わなくてもご理解頂けるであろうが、ここでEF65からJR四国のDE10に機関車の交換が行われた。
EF65は到着後に早々に切り離され、転線したと思いきや、今度はDE10がやって来る。
が、しかし、正直単機だろうと私は思っていたが、どうやらギャップが2つあるようにも見えた。
重連で来て欲しいが来ないだろうと思っていただけに驚いた。
参加者等は列車到着後、福男レースを行うかの様に写真の場所取りに大慌てであった。
また、多度津駅で印象的だったのが、列車が入線・発車する度に『瀬戸の花嫁』が流れ、四国に来た!という気持ちにさせてくれた。
そうこうしているうちに40分程の停車時間も過ぎ、DE10-1095+DE10-1139が牽引し、多度津を発車した。
その後、対向列車の遅れもあり、多少の延着もあったが、塩入・阿波池田に停車し(もちろん、坪尻では徐行運転が行われ、スイッチバックを眺めることが出来た!)、土讃線の絶景ポイントである小歩危~大歩危間を列車は進んで行く。
乗客の多くがカメラを持ち、絶景を撮影していく。
余談ではあるが、撮影ポイントになると大勢の撮り鉄。その撮り鉄を見ながら笑いや驚きの声が上がり、中には撮り鉄を撮影する人も見られ、非常にのんびりとした雰囲気で列車は四国を南下して行った。
大歩危駅では、隣には『四国まんなか千年ものがたり』が停車しており、右の大歩危、左の列車と見るのにも忙しかった。
その後、土佐山田、後免、土佐大津での停車を経て15時58分、歓迎の方々が待つ高知駅に列車は到着する。
とはいうものの、サロンカーの回送のための機回しが行われるため、またもや乗客は撮影場所を探して各々のベストポジションへ向かった。
プッシュプルになったところで、参加者たちは次の目的地である高知城歴史博物館にバス3台に別れて移動し、1時間弱の見学を行い、お楽しみイベントの一つでもある、レセプション会場に移動した。
18時30分より、高知県知事や、JR四国社長などの挨拶で歓迎レセプションが開始、高知名物の皿鉢料理をほおばり、カツオのタタキが出てきたりし、高知の料理を楽しみながら参加者同士で話しが弾んだところで、『よさこい』の披露、『土佐おもてなし海援隊』によるショー、土佐の『おきゃく』体験が行われ、参加者の目の色が変わったイベントである『急行土佐』、『急行あしずり』やいすみ鉄道で使われたサボを掛けた抽選会が行われた。
抽選方法がユニークで、朝渡された封筒の中に抽選券が入っており、その番号で当たりがわかる仕組みであったが、ここでハプニング!
土佐のHMを当てた方が何と、いすみ鉄道の関係者だったのだ。
会場内は驚きと爆笑の声。
因みに、私はテーブル番号と抽選番号を間違え、私が当たったと勘違いしてしまった(恥)
結論から言えば、この方、HMをデザインした方らしく、辞退されていた。
その後、男性が当たったのだが、続いてのあしずりのHMはなんとその奥さんが当たってしまったのだ!
もうこれには会場内からは驚きと大笑いの声に満ちるも、奥様はご辞退。
なんと普通ではありえない抽選会が行われたのである。
そして、鉄道マニアとしてはこれまた楽しみであったいすみ鉄道の鳥塚社長のトークショーで大盛り上がり。
爆笑が続き、非常に楽しいレセプションとなった。
補足すると、このレセプションは、普通のレセプションではなく、今回のサロンカーで高知入りした我々を行政・観光団体等が総出で歓迎して下さった驚きのレセプションであったことは言っておきたい。
20時半頃、楽しかった宴会も終わり、各々が宿泊場所に別れ、1日目のイベントが無事に終了。
2日目に関しては、高知駅出発が12時30分と遅目で、出発までは自由行動であった。
前日の高知県知事の挨拶の中でも、『土佐の日曜市』のPRがあったためか、多くの参加者が朝市にいたように感じた。
対向列車の関係で高知駅の出発は数分遅れたものの、発車し、運転停車を挟みながら豊永、箸蔵に停車。
昨日同様、参加者が走る走る。
そして撮影と各自停車時間を楽しんだ。
昨日からの疲れもあってからか、お疲れモードの車内は非常にまったりした雰囲気になり、それぞれの楽しみ方をしていた。
高知の特産品をお昼として食べる人、高知のお酒を楽しむ人、はたまたカツオを食べる人やサロンカーでDE10の力強い牽引を眺める人、そして列車に揺られ夢をみている人も。
と、そこまでゆっくりする暇もなく、多度津に列車は到着。
いうまでもなく、毎度のことが開催されるのである。
ところが、ここでハプニングが発生!反対ホームからEF65の連結作業を観ようと人が集まっていた矢先…。
『特急列車が入りま~す』と。
こればっかりは仕方がない。真正面で堂々と停車されても怒る訳にはいかず、停車中にEF65-1128がサロンカーと連結してしまったのだ。
その後は『瀬戸』のHMの着いたEF65を撮影したところで発車時刻に。
その後、夕日がきれいな瀬戸内海を横目に、後ろに楽しみながらサロンカーは瀬戸大橋を再び渡っていく。
まさに、『瀬戸は日暮れて、夕波小波』と言っても過言ではない絶景であった。
運転停車が何度が続いたが、あっという間に列車は岡山駅に到着したのであった。
片道約4.5時間、往復約9時間のサロンカーの旅が終わった。
特急列車で行けばあっという間の区間でも、サロンカーなにわで、そしてゆっくりと絶景を楽しみながら土佐、高知まで往復し、また、高知の絶品を食すことが出来てと非常に良いが出来た。
この先、このような旅をすることが出来るのだろうか?と思える程の良い旅であった。
この旅行を企画して下さり、また、当日の添乗をして下さった添乗員さんは非常にお疲れのことだっただろうと思います。
ありがとうございまたよりもお疲れさまでしたと言いたいです。(特に、鉄道マニアという特殊な参加者相手で、さぞ大変だったと思います)
また、関係各位の皆様にも御礼申し上げます。
が、懸念されていたことが今回も起こってしまったのは非常に残念である。
というのも、一部の撮り鉄の違法行為を行ってでの撮影である。
毎回問題になってはいるが、今回は違法駐車/ゴミの投棄に加え、『撮影台や三脚の投棄』、『地元小学生が育てている鉢植えの破壊(踏み倒し)』など人間としての理性を疑う行為に加え、地元住民への迷惑行為、罵声、さらには置石行為と言語道断としか言えない卑劣な行為が行われている。
車内の穏やかな雰囲気とは逆に、最大で死刑級の犯罪が行われたことに関してはマナーではなく、法令順守をしっかり行って頂きたい。
それでなければ、鉄道マニアでなく、人間もやめて頂かなければならない行為にまで発展しているのは残念である。
正直、置石の性で殺されていたかもと思うと非常に恐ろしい。
今回の件では、犯人が処罰されること、今後もサロンカーが元気に活躍してくれることを願って、この乗車レポートを終わりたい。
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