首都圏輸送の主役を担う、E233系電車。総勢約3,200両という大家族を首都圏に築き、今日の旅客輸送の第一線で活躍を続けています。2006年に中央線に導入されて以降、わずか10年の間に瞬く間に数を増やし、まさに”首都圏の顔”となった感があります。

 

製造両数では、国鉄103系や0系新幹線と肩を並べる巨大グループとなっていますが、分割民営化されたJR東日本一社単独で保有する車両数としては、驚異的な数字と申せましょう。

 

そういうE233系も2015年12月に落成した南武線用8000番台でE233系の新製は終了したとみられ、今後はE235系に引き継がれるようです。

 

さて、本日のイラストは、大家族を築く事となる一番最初の基本番台、中央線に導入された0番台です。

 

中央線向けE233系0番台。

当時中央線の主力として活躍していた国鉄の意欲作、201系電車を置き換える目的で登場しました。

先に登場しているE231系直流電車・E531系交直両用電車の後継車として登場したE233系電車は、保安装置や駆動系装置を二重系統とした故障に強い車両を目指し開発。

 

二重系統化とは、車両トラブルなど万が一の際、どちらか1系統に不具合が発生しても、残りのバックアップ系統で運用が続行できるというもの。もしもの際を考慮した、信頼性を高める設計です。

 

車内の居住性も考慮されました。ユニバーサルデザインの採用で、無機質な空間から温かみのある車内空間へ。

確かに、と実感したのは山手線E231系から中央線E233系に乗り換えると車内の雰囲気ががらりと変わったことです。温かみがあって、まるで品の良いどこかの部屋にいるような安心感があるように思いました。

 

今でさえ標準的となっている、フルカラー行き先表示器も当、E233系電車がJR東日本で一番最初の採用例なんですね。

 

先代のE231系は、ヘッドライトが低い位置にありましたが、E233系ではE531系に倣い運転席窓上部に移動、E531系の前面をベースとしつつも、ブラックアウトの部分を屋根上まで回り込ませることで、より洗練されたスタイリッシュな正面へと進化しました。

 

中央線用0番台が他番台と比較して外見上大きく違う点は、正面の塗り分けでしょうか。0番台以降は、前面まで帯が回り込んでいるのに対して、E531系の塗り分けを踏襲した0番台は、209系幅広車から推移する正面デザイン進化の過程が分かる、というものです。

 

現在、中央線は2020年にサービス開始予定のグリーン車導入計画を進めており、0番台に久しぶりの変化が見られるという点で期待大。

一番最初に投入された0番台、やはり、最初に配属されたという印象が強いためか、オレンジバーミリオンの帯がE233系の”標準色”のように見えてきます。

 

中央線のE233系0番台は、10両貫通編成、6両・4両固定編成で総計688両が活躍中です。

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