2012年3月17日のダイヤ改正。およそ30年にわたって飯田線の”主”として活躍してきた119系が完全に引退した時です。

 

119系。

長距離なローカル線である飯田線向けに、1982年に登場した直流近郊型電車です。国鉄末期に開発された車両であるために、一部の機器類に101系、485系の廃車発生品が用いられています。

飯田線向けとして製造された同形式は、長時間乗車に適した車内設備を備え、急こう配区間を走行するための設備、長時間乗車に対応したアコモデーションを備え、外見の類似する105系電車とは、また違った性格を持つ車両です。

 

飯田線向け、とはいえ、一時的に東海道本線でも運用された時期がありました。

1986年、先に行われた広島地区の高頻度運転の成果を以て、静岡地区でもパターンダイヤの導入が行われました。当初は113系での運用を主体としていましたが、車両数が不足。

この際に用意されたのが119系「するがシャトル専用車」です。2両編成8本の合計16両に、するがシャトル専用塗装が施されました。国鉄色としてブルーに白帯の爽やかな色合いから、鮮やかな赤色で”す”るが”シ”ャトルの頭文字をとって”SS”と大書きされた側面、前面には富士山をイメージした模様となりました。

 

残念ながら、飯田線向けの加速力重視・短距離向けの設計では、運転速度が高く、駅間距離の長い東海道本線の実情にはそぐわず、2年ほどで撤退。元の飯田線へと帰っています。

 

今日のイラストは、国鉄色として登場した当時から、するがシャトル専用色、レアなJR東海試験色、JR化後標準となったJR東海色の4色を集結。

特に、試験時に211系のカッティングシートを用いて施されたJR東海試験色は見ものかと思います。前面帯の太い119系も主張があってなかなか似合っていますね。

 

登場後30年余りで廃車となってしまった119系。

現在は、一部の車両がえちぜん鉄道へ譲渡・使用されています。塗装やライトの位置など、国鉄・JR時代とは大幅に印象の異なるリニューアルが実施されていますが、側面などに飯田線当時の面影を探すのも、面白いかもしれません。

 

119系は、MC7000形として、今も福井の地で元気に活躍しています。

  1. 池田淳 より:

    Mr.DIMER様
    はじめまして。
    以前御社のスマホケースを購入させていただいた者です。
    こちらにある119系の素晴らしいイラストを使用したスマホケースが是非欲しいです。
    本気で希望します。商品化をお願いいたします。
    4種全て欲しいです。
    (出来ればiPhone第二世代用もラインナップにお願いいたします。)

入力エリアすべてが必須項目です。メールアドレスが公開されることはありません。

内容をご確認の上、送信してください。

ITEM CATEGORY

ITEM RANKING

SNS