JR東海の最新型にして、標準型車両の313系。1998年から最終増備が2015年にも行われている車両で、実に17年間にわたって現在も進化を続けています。

 

都市部の近郊運用から2両単位でのワンマン運行、有料快速列車への充当など様々の運用に使用される、言うなれば”万能型”。後に登場する気動車、キハ25の車体も313系をベースに制作されていることを考えたら、JR東海標準型の「決定版」と言うことができましょう。

 

313系は私鉄である愛知環状鉄道にも進出しています。

2002年には、開業時から運用されている100系を置き換える目的で登場した2000系電車が当313系をベースに制作。大きな相違としては、前面窓枠の処理が異なる以外、そのほとんどの部分で共通化されているところが多く、ここでも313系の完成度・汎用性の高さを物語っていると感じます。

 

愛知環状鉄道において、2009年以降に施された新塗装は、コーポレートカラーとは言え、図らずもかつて211系に施された「中京色」を連想させるカラーリングです。東海313標準のオレンジ帯とは対照的にクールな青帯がこれまでとは異なった印象を与えていますね。

 

さて、この313系、決定版的標準型というのは良いのですが、製造期間が長きにわたることや運用に際して個別の仕様を施してあることから、いわば313系ファミリーには、細かい番台分けが存在します。

しかしながら、その細かい番台区分・仕様の違いとは裏腹に、カラーリングまで皆一緒、というものなので少々物足りなくも感じるものです。ブランディングイメージを根付かせる意味では、有効な施策だとも思いますが(^O^)

 

本日、アップするイラストは、1999年から2013年までの14年間活躍した、313系唯一の有料優等列車「セントラルライナー」です。

313系に唯一存在した”標準色”ではない”セントラルライナー専用色”を纏った車両です。

 

1999年12月のダイヤ改正において登場したセントラルライナーは、名古屋-中津川間に毎時2本運転されていた快速列車スジの1本を置き換える形で設定。

 

セントラルライナー色を纏った313系8000番台を専用に用意し、従来の快速列車停車駅を減らし、乗車整理券を購入することで通常の快速列車よりも到達時間を早め、また着席も保証されるとあって好評を博しました。

 

一時期は、その人気ぶりから増結用車両が不足し、特急型電車の373系・383系が充当されることもありました。

 

車内は、座席こそ、普通車両の転換クロスシートそのものでしたが、専用装備としてシートピッチの拡大、背もたれの大型化、扉付近の仕切りの設置で豪華さを演出。

 

しかしながら、もともと通常の快速列車スジとして設定されていたものを置き換えたことが、乗車整理券購入を強いてしまう状況を生んだ点、乗車区間によっては、乗車整理券が不要なものの、後に乗車整理券を所持した乗客が乗車した場合に、座席を譲らなければならないなど不具合も生じさせる原因となってしまい2013年3月のダイヤ改正にて運用を終了しました。

 

特筆すべきは、特急列車以外で例外的に、130km運転を行っていたこと。

もっとも運転時分の短縮につなげるための高速化ではありませんでしたが、普通列車として、313系として、130kmで飛ばせたことは誇りだったことと思います。

 

セントラルライナーは過去の列車となってしまいましたが、313系はこれからも健在!

JR東海の標準型車両として、さらなる活躍に期待します!(^O^)

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