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【9日から運転!】C56形160号機+12系客車で行く、秋の『SLびわこ号』!
JR西日本では、北陸線 米原~木ノ本間において、普段、京都鉄道博物館で展示されているC56 形160号機「ポニー」と12系客車を用いた「SL北びわこ号」を今秋も運行します。
<JR西日本ニュースリリース:https://www.westjr.co.jp/press/article/2016/10/page_9330.html>
1995年にはじめて湖北路を駆け抜け、以来21年。本年も夏季運転に引き続いて秋季SL列車が運転されるのは、また一つ素敵なニュースです。
鉄道発祥の歴史とともにある”蒸気機関車”は、本来の使用用途で運用されるものは1976年3月に国鉄線上から消滅。その数年以内に民鉄線からも姿を消しています。
蒸気機関車引退がまさに最終章を迎える70年代には、全国的にSLブームが起き、これら退役して行く車両たちを保存する活動も増えていきました。
70年の大井川鐵道での蒸気機関車復活を皮切りに、国鉄においては72年に梅小路蒸気機関車館を設立。一時的ではなく、恒久的に蒸気機関車を保存していこうという体制が整っています。
以来、国鉄分割民営化を経たJR各社においても、北海道・東日本・西日本・九州の4社がSLの動態保存・列車運行を続けています。
しかしながら、これら蒸気機関車の保存活動も長い年月を経て、およそ40年(!)。
問題なく「普通に走ることのできる状態」に整え、維持すること。そのほとんどが、現場の熟練工の腕と勘で行われています。
部品一つ一つに関しても、大量生産時代ではない、それぞれに個性や特徴のある部品や部材を、丁寧に復元していきます。
「懐かしのSL列車運転」という行事の裏には、現場に息づく、並々ならぬ努力と熱い想いが込められているのですね。
さてSLびわこ号を牽引する、C56形は、国鉄の前身である”鉄道省”が製造した小型軽量テンダー式蒸気機関車です。
輸送需要の少ない閑散路線への投入を目的として開発されたC56形は、先代に当たるタンク式のC12形が小型で航続距離が短く長距離の運用に適しないため、これを基に、水槽と炭庫を分割し、テンダー式に再設計。燃料となる”水”と”石炭”を多く積める機関車へと仕上がりました。
1935年の登場から4年間の間に、鉄道省向けに160両、樺太庁鉄道向けに4両、雄別鉄道向けに1両の、合計165両が製造されました。
1960年代、国鉄による無煙化の推進においても、比較的晩年まで残留していたC56は、後継機となるDD16形ディーゼル機関車に置き換えられる形で姿を消しつつ、1974年に三江北線の貨物列車牽引を最後として定期運用を退いたのです。
なお、C56の愛称である「ポニー」という名前は、定期運用引退前の1973年に、小海線にて運転された臨時列車「SLのべやま号」の駆け抜ける姿が、小型軽快で高原地帯を駆ける子馬”ポニー”を連想させたため、このような愛称がついたといいます。
ブルーの車体に白帯が美しい12系客車とC56 160″ポニー”の競演に期待です。
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