みなさんこんにちは!

 

今回の記事では、地面制作及び山・トンネル制作を紹介します。

 

今回は写真多めなので、制作過程の詳細がご覧いただけるかと思います。

 

 

地面制作

山、田園風景を盛り込んだレイアウトには必須なのが『地面の表現』です。

 

Nゲージレイアウトの地面表現には、地面表現用のパウダー、プラスター、紙粘土などがよく使われます。

 

これらの素材にはそれぞれに特性があります。

 

例えばパウダーは撒くだけで簡単に地面を表現できますが、やや値段が張るのが難点です。

 

紙粘土は、仕上がりがのっぺりとしがちで、地面のざらざら感が出しにくいため、踏み固められた地面の表現に適しています。

 

今回は、荒れた地面のざらつき感を表現しやすいプラスターを使いました。

 

プラスターは、石膏に似た素材で、粉末状のものを水で溶いて使います(もともとは建築用に使われていたものらしいです)。

 

これは、前述のとおり荒れた地面を簡単に表現できるだけでなく、水加減を調節することでも表面の質感をかえることが出来るという素晴らしい素材です。

 

平らな地面の場合は、溶いたプラスターを直接塗り付け、高低差のある地形を作りたい場合は発泡スチロールや新聞紙でかさ上げした上に塗り付けます。

 

おおよそ30分で硬化しますが、完全に乾燥していないと塗料をはじいてしまうので、一昼夜乾燥させてから、地面の色に塗ります。

 

塗料は水彩・アクリル絵の具・プラモデル用ラッカー塗料など様々なものが使えます。

 

ただし、塗料は薄めに溶かないと不自然な色になってしまうので気をつけましょう。
(自分も一度塗った色が濃すぎたので、薄い色を塗り直しました。下の写真に失敗例も載せてます笑)

 

色を塗り終わったら、川底、教会の敷地内、未舗装の併用軌道の道路部分、線路の肩の部分(いわゆるバラスト)に砂利を撒きます。

 

その後、草を表現する緑色のパウダーを撒いていきます。

 

これらの接着にはボンド水(木工ボンドを水で3-5倍に薄めたもの)を使います。

 

ちなみにボンド水に中性洗剤を1滴入れておくと、界面活性剤の効果で浸み込みが良くなるそうです。

 

それから、バラストを撒く前に線路全体を錆色に着色しています(アクリル絵の具を使ってドライブラシしました)。

 

通電確保のために、乾燥する前に綿棒で線路表面の塗料は落としてあります。

 

塗装しない状態の線路はいわば新品状態で、現実には新規開業時ぐらいにしかお目にかかれません。

 

コンセプト③リアリティーの追求の観点から、使い込まれた線路の錆を表現しました。

 

無機質だったレイアウトがどこか生き生きとしてきましたね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

山・トンネル制作

基本的には、地面制作と手順は変わりません。

 

ただ、山は高さがあるので、しっかりと骨組みを作らないといけません。

 

今回は、発泡スチロールと新聞紙でおおまかな形を作った後、カトー製プラスタークロスで表面を覆って整形し、その後は地面制作と同じ要領で表面を仕上げました。

 

さらに今回は鉄道トンネルと道路のトンネルを設けるので、山の骨組みを作る際に同時に工作しました。

 

最初にトンネルポータル(トンネルの入り口部分)と擁壁を設置します。

 

これらは墨入れとドライブラシ(当連載vol.3参照)を予め施してから、発泡スチロール用接着剤で接着しました。

(通常の有機溶剤系接着剤を使うと、発泡スチロールが溶けてしまいます…)

 

そして、山の部分の基盤全体を黒に塗装した後、黒い画用紙で内壁を作ります。

 

これは非常に重要な作業です。

 

基盤を黒く塗装せず、内壁を設けないとトンネルの中に光が入り込んで明るくなってしまい、トンネルらしさが出ません。

 

とはいっても作り方は単純で、適当な長さの幅に切った黒画用紙を半円状に丸め、基盤に接着するだけです。

 

内壁は設置方法によってはカーブではみ出た車体に接触してしまいますので、お気を付けください。

 

その後、発泡スチロールを適宜貼り付け、新聞紙を丸めたもので形を整えた後、プラスタークロスで全体を覆います。

 

プラスタークロスとは、プラスターが吸着させてある布のことです。

 

適当なサイズにカットして、水に浸してから貼り付けます。

 

何枚かを張り重ねることで、必要十分な強度が得られますよ。

 

山の上部は取り外しできるように発泡スチロールを使って別パーツを作りました。(メンテナンスのため)

 

本来この後はプラスターを塗り重ね、塗装し、草用パウダーをまいて地面を仕上げていくのですが、取り外し式の山のてっぺんと山の下の部分をどう自然につなげるかを思案しているうちに、受験期が到来してしまったため、ここで一旦制作は中断となりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

終わりに

今回紹介したところまでが、当方の大学受験による制作中断期間の前までに制作した分になります。

 

次回は今回紹介できなかった過去の作品と、制作再開後のレイアウトの制作過程を紹介していきたいと思います!

 

ではまた次回お会いしましょう。

 

 

 

連載

【連載】Nゲージ本格小型レイアウトに挑戦!《vol.4》(寄稿:九州大学鉄道研究同好会会員 けちゃっぷ)

【連載】Nゲージ本格小型レイアウトに挑戦!《vol.3》(寄稿:九州大学鉄道研究同好会会員 けちゃっぷ)

【連載】Nゲージ本格小型レイアウトに挑戦!《vol.2》(寄稿:九州大学鉄道研究同好会会員 けちゃっぷ)

【連載】Nゲージ本格小型レイアウトに挑戦!《vol.1》(寄稿:九州大学鉄道研究同好会会員 けちゃっぷ)

 

 

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