JR東日本・秋田支社は、特急型寝台電車「583系」が4月8日の秋田駅~弘前駅間の運転を最後に引退することを発表しました。

 

引退に際しては、多くの皆さんにご覧いただけるよう、団体専用列車として最終運行を企画。

 

時代の移り変わりを、お客さまや社員と走り抜け、多くの人の思い出に残っている「583系」。最終運行の乗り心地を存分にお楽しみください。

 

(JR東日本ニュースリリース:http://www.jreast.co.jp/akita/press/pdf/20170217-2.pdf

 

 

581系・583系電車概略

 

 

動力分散式の昼夜兼用特急型電車として、直流・交流60Hz対応の581系が1967年。直流・交流50/60Hz対応の583系が1968年に登場。

 

世界的に見ても本系列の最大の特徴である”本格的な寝台電車”の出現は、581系・583系が世界初となります。

 

581・583系の登場は、当時の日本の鉄道が抱える諸問題に対して、その打開策を得るべく開発されます。

 

1960年代になると、昼行列車においては加速・減速に優れ、上り勾配でも高速化の期待できる電車および気動車による”動力分散方式”を広く採用するようになりました。

 

これは、日本の抱える鉄道事情によるものが大きいのですが、島国である我が国は地形が複雑で、こう配・曲線の多用されている路線を走行するには、動力を集中式にするよりもそれぞれの車両の床下に機器類を”分散”させることでより大きな動力が得られるから、だったのです。

 

その一方で、夜行列車については夜間走行時の静粛性が求められる点から動力の分散方式は採用されず、在来方式の機関車による客車けん引、”動力集中方式”が未だに主流でした。

 

しかし、これが夜行列車を総じて、高速化の妨げ・車両運用の非効率に繋がっていたわけです。

 

また、当時好景気による輸送需要の拡大に対して、優等列車の増発は容量のひっ迫する車両基地のキャパシティを越えるようになり、いくつかの機能や運用用途を集約した高効率な車両の開発へと目が向けられました。

 

これら、「動力の分散化」による高速化の実現で長距離列車の増発、「昼夜兼用」車輌とすることで、昼も夜も運行可能な車両とし、待機時間・待機場所の削減を実現するための要素を兼ね備えて登場したのでした。

 

昼間は座席、夜間は寝台へと変化できる仕組みは、車両運用の効率化に大きく貢献しました。

 

 

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