国鉄を代表する蒸気機関車「D51とC61による客車列車プッシュプル運転、旧型客車SLレトロ碓氷号」乗車の旅が小田急トラベルより発売されました。

出発日は、2月25日（土）高崎発。

昔懐かしい旧型客車に旅情を感じながら、前後をD51・C61による牽引・後押しする運転方式、プッシュプルの”旅路”を楽しんでみませんか。

＜機関車として最大の製造両数を記録したD51＞

通称”デゴイチ”。

日本において、SLといえば”デゴイチ”という代名詞にまで有名となった、D51形蒸気機関車。

1936年に登場、主に貨物輸送を目的として合計1,115両が製造されました。

先代に当たるD50を基本としつつ、各部設計・構造の見直しを行った結果、全長の短縮と軸重の軽減を実現。丙線を含む全国への配備が可能となった万能形式です。

量産中に日本が戦時体制へと突入したため、貨物需要の拡大した当時にあっては、メーカー5社および工機部8工場の合計13工場により大量製造。

番台区分という言い方が正しいとは言えませんが、戦時型として登場した1001号機～1161号機（ラストナンバー）は、資源の節約・工期の短縮を狙い鋳鉄部品を木材へと代用したり、形状を簡素化させるなどして一般型とはまた一風異なる容姿を持ちました。

貨物用途として誕生したものの、勾配区間を得意としたため客車急行やお召列車仕業にも充当されたことがあります。

まさに、激動の時代を生き抜く中で、様々の役割・任務を遂行してきた、国鉄の”生き証人”と申せましょう。

＜優等列車用、D51形・D52形改造・・・C61＞

急行列車牽引用として1947年に登場した、C61形。

1940年代後半、終戦後の日本においては、戦中増大した”軍需貨物輸送”に代わって”旅客輸送”の需要が拡大しました。

この現象は、戦時中に製造中止を余儀なくされた旅客用機関車の必要数が不足するに至り、新たにC57・C58・C59の追加製造を行うも、当時GHQ占領下にあった我が国はこれの許可なしに自由に車両を製造することは許されず、それでもっても旅客用機関車の両数は不十分なものでした。

このような事由から、軍需貨物輸送の減少により余剰の発生していたD51形に白羽の矢が立つこととなり、これらを旅客牽引用へと改造されたのがC61形です。

改造とは言いつつも、D51形の一部の部品とボイラーを流用したのみで実際にはほぼ”新製”。

“新造”ではないという書類上の建前が重要で、ボイラーですら品質に劣ったものは新造したといいます。まさにそれは、”完全新製”と言えるでしょう。

なお、現在JR東日本に動態保存機として保有されているのは、20号機のみで、1973年の廃車後、静態保存を経て2011年から車籍復活、運用に就いています。

▼文中用語解説

・丙線・・・1965年以降、国鉄では1級・2級と続き、4級までの”線路等級”を設けていました。その元となるのが鉄道省の規定した甲線、乙線、丙線の3段階の等級を持つ”線路種別”です。道床の厚さ・枕木の構造・間隔など、強度によって分類されます。これらのことから路線により重量制限や速度制限が設定され、幹線用や支線用として入線できる車両とできない車両で作り分けがされました。

＜企画の内容＞

■出発日：2月25日（土）

■旅行代金：大人5,980円、子供（6歳～小学生迄）：4,980円

■集合場所・時間
2月25日（土）　JR高崎駅東口2階デッキ周辺（11：00）集合

■食事：お弁当（昼食）付き

■コース内容

1日目：高崎駅（11：37発）＝＝＜ＳＬレトロ碓氷号（D51牽引）/指定席乗車＞＝＝横川駅（12：39着）・・・（自由行動・昼食（弁当））・・・横川駅（再集合/13：20発）＝＝＜ＳＬレトロ碓氷号/指定席乗車＞＝＝高崎駅（14：23着）・・・解散

(小田急トラベル：申し込みはこちら)

＜人気の記事＞

＜関連記事＞

・いよいよ9月にお目見え？復刻新製・旧型客車風JR西日本から登場

・【9日から運転！】C56形160号機+12系客車で行く、秋の『SLびわこ号』！

・転車台で回転実演、最強機関車DE50が登場（本日から25日まで）-旧津山扇形機関車庫

・【京都鉄博】寝台列車のあらまし、一堂に！The Sleeper Train ～寝台列車の軌跡～

・【国鉄最後のお召列車牽引！】EF64 77号機！

・最後の1両…DD16が登板！小海線”旧型客車八ヶ岳号”運行！