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ボンネット先頭車485系・クハ481形電車運転室公開(鉄道博物館)
大きなボンネットスタイルの先頭形状が特徴的な485系初期型(クハ481)の展示してある鉄道博物館では、さる1月18日(水)から1月30日(月)まで、同車運転室を公開しています。
公開時間は、平日14:00~15:00、土曜休日は12:30~13:30まで。車内へは、各界先着順に20組(1組3分間見学可能)の入れ替え制です。
普段は見ることのできない特急型電車特有の”高運転台”から、前方に伸びるボンネットは圧巻です。
展示車両 クハ481-26概説
鉄道博物館に展示されているクハ481-26は元々、東北本線盛岡電化完成に伴って導入された直流/交流50Hz対応の483系に組成された車両で、直流/交流50Hz・60Hzで全国の電化路線に対応した485系電車の兄貴分に当たる系列です。
もっとも、1968年には交直両用特急型電車の決定版となる485系にまとめ上げられるわけですが、当初483系に組成されたクハ481-26号車が”481-“を名乗るのは、主変圧器の対応周波数に関係せず481系・483系・485系のどの系列にも組成することができたこと、車両を作り変える必要がないことで、形式を変更せず製造が続けられたからです。
これは、国鉄近郊型の標準版となる111系登場後、出力増強版の113系が登場した際、電動車ユニットが113系を名乗り、付随車であるクハやサハが111系で作り続けられたのと同じ事柄と申せましょう。
話を逸らしてしまいましたが、クハ481-26号車に見られるように、外見で最も特徴的なのは先頭部の”ボンネットスタイル”でしょう。
これは電動発電機や空気圧縮機が発生させる騒音を、客室からできるだけ遠ざけるための方法として運転室より先のボンネットに収めたもので、実用性の高い設計であるにも関わらず、デザイン面から評価しても秀逸な形状であると思います。
その後、485系の地方進出が進むにつれ、将来的な分割併合運転を視野に入れた国鉄は、1972年登場・200番台以降のクハを、通称”電気釜スタイル”と呼ばれる前面貫通タイプの高運転台に変更。
先の1967年に登場した581系先頭車形状を踏襲する形で、581・583系同様のスタイルとなりました。
国鉄特急型電車485系とは・・・
1968年に登場した485系電車は、交直両用車両として開発された特急型電車です。
1950年代半ば以降、国鉄では、地上設備が簡易で廉価であることを理由とした交流電化を地方において推進していましたが、既存の路線は直流電化方式で開業しているために、その接続点にデッドセクションが生じること、特急列車網が地方にも拡大しつつあったことなどから、交流・直流の異電源区間を直通することのできる特急用車両を必要としていました。
1964年、関西⇔北陸・九州区間向けに直流/交流60Hz対応の481系、翌1965年に関東⇔東北区間向けに直流/交流50Hz対応の483系を登場させ、この後交流50Hz/60Hz両対応となった全国の電化区間を走行できる万能形式485系が制作されたのです。
初期車のボンネットタイプに始まり、581・583系の影響を受けた高運転台”電気釜”スタイル、正面を非貫通化させた後期型300番台といった先頭車のバリエーションが豊富なのも特徴です。
全国を走行することのできる直流・交流50Hz/60Hz両対応の交直両用車である上に、特別耐寒耐雪装備を施した1500番台は北海道にまで進出、北は北海道から南は九州鹿児島まで。電化されていなかった四国を除く全国で活躍しました。
(鉄道博物館:http://www.railway-museum.jp/news/pdf/20170117_1.pdf)
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