3月4日に実施されるダイヤ改正においてJR東日本は、485系3000番台を使用した新潟~糸魚川間の定期快速列車を廃止する、と発表していました。

 

これに伴い、これまで北は北海道から南は鹿児島まで、ほぼ日本全国を駆け抜けた485系特急型電車の定期運用が終了します。

 

“糸魚川快速”廃止まで、残すところひと月少々。

 

この列車運行終了に伴って485系の定期運用は完全に消滅してしまうのか、はたまた、別の定期列車として復活できるのか。

 

心配と期待が交錯するここ最近ですが、本日は糸魚川快速で活躍している新潟車両センター3000番台に、485系1000番台を中心として編成されていた上沼垂色、それら1000番台等のリニューアルを経て登場した青森車両センター所属3000番台車を添えて、東北・北陸(新潟が北陸地区に分類されるかどうかについては諸説ありますが・・・)地区で活躍した485系電車をイラストでご紹介しましょう。

 

 

“上沼垂”は、”かみぬったり”と読む。

 

485系 上沼垂色

485系 上沼垂色

 

当然中の当然、と言われてしまいそうですが、なかなか地元ファン以外の地域の方は、読めなかったりします。”かみぬったり”。

 

本州向け耐寒耐雪強化形として正面ライトが合計4灯となった1500番台先頭車とボンネットの0番台先頭車の組み合わせも見られるなど、長期にわたって製造・改良が続けられた485系らしくバリエーション豊かな編成も魅力的な上沼垂色でした。

 

0番台のボンネットには、国鉄色以外はあまりに合わないんじゃないかと思わせる”厚化粧”ぶりもJR時代の国鉄型として愛嬌がありました。

 

この後に登場することとなる3000番台は、上沼垂色で活躍していた485系の内、比較的経年の浅い1000番台車を中心に構成された大幅リニューアル工事車両です。

 

 

新潟車両センター所属の3000番台

新潟車両センター所属の3000番台

 

3000番台の大きな特徴といえば、配置先の青森車両センターと新潟車両センターとでそれぞれのデザインを施した車両が用意されたところでしょう。

 

特に新潟車両センターに所属している3000番台は、原形をとどめていた上沼垂色のカラーリングを継承・昇華させたデザインであることは、イラストで並べるとより鮮明に映るものです。

 

青森車と新潟車のバリエーションは、カラーパターンの違いだけかと思いきや、実際には車体端部の縦塗装が青森車両センター車は省略されていたり、正面ライトから水平に伸びる横帯がライト上部からか、下部から出ているかでイメージが異なっています。

 

2017年現在、青森所属編成はすでに全車両が引退し、現在は新潟車両センター所属の3000番台が残るのみです。

 

 

青森車両センター所属の3000番台

青森車両センター所属の3000番台

 

 

大規模リニューアル工事施工車3000番台概説

1996年から2001年にかけて、JR東日本は485系1000番台車を中心に大幅なリニューアルを施しました。

 

塗装の変更、側窓の大型化、行き先表示機のLED化といった外装工事に加え、内装も化粧板の貼り換えや新型のリクライニング機構を備えたシートへと交換し内外装ともに大きく変身を遂げたものが、3000番台です。

 

2015年3月のダイヤ改正で登場した、いわゆる「糸魚川快速」は、糸魚川~新潟間を結ぶ列車として485系3000番台が充当されていました。1往復とはいえ、老兵である485系に活躍の場が与えられたことはうれしいニュースでしたが、やはり今回のダイヤ改正で、同地区の新型車両E129系の追加導入の案内しきり、廃止が決まりました。

 

リニューアル車とはいえ、屋根上機器やスカート、側面を見ると、485系の面影を強く残しており、ほかのジョイフルトレインに改造された485系の中でも比較的原型に近いスタイルを保っているのが特徴です。

 

 

国鉄特急型電車 485系

 

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1968年に登場した485系電車は、交直両用車両として開発された特急型電車です。

 

1950年代半ば以降、国鉄では、地上設備が簡易で廉価であることを理由とした交流電化を地方において推進していましたが、既存の路線は直流電化方式で開業しているために、その接続点にデッドセクションが生じること、特急列車網が地方にも拡大しつつあったことなどから、交流・直流の異電源区間を直通することのできる特急用車両を必要としていました。

 

1964年、関西⇔北陸・九州区間向けに直流/交流60Hz対応の481系、翌1965年に関東⇔東北区間向けに直流/交流50Hz対応の483系を登場させ、この後交流50Hz/60Hz両対応となった全国の電化区間を走行できる万能形式485系が制作されたのです。

 

初期車のボンネットタイプに始まり、581・583系の影響を受けた高運転台”電気釜”スタイル、正面を非貫通化させた後期型300番台といった先頭車のバリエーションが豊富なのも特徴です。

 

全国を走行することのできる直流・交流50Hz/60Hz両対応の交直両用車である上に、特別耐寒耐雪装備を施した1500番台は北海道にまで進出、北は北海道から南は九州鹿児島まで。電化されていなかった四国を除く全国で活躍しました。

 

 

 

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