いよいよ晩年。700系新幹線!
いよいよ晩年。700系新幹線!
JR東海は昨年10月、現行の東海道新幹線700系について、2019年までにN700A系増備車で代替する方針を示しました。
700系新幹線は、JR東海としては300系直系の後継車として1999年に営業運転を開始。
独特の先頭形状は、それまでの500系ロングノーズに続き、「カモノハシ」と親しまれ話題を呼びました。
500系新幹線では、速度追及の面において、居住性や座席数が犠牲になってしまったことから、当該車両ではそこを改善するとともに、その折衷として最高速度が285キロに後退したものの、車内空間の快適性については乗客から好評を博すこととなりました。
同系統の車体で、バリエーションが豊かなのも700系の魅力ですね。
山陽新幹線では、航空路線との競争からアコモデーションを改善した0系ウエストひかりの後継として「ひかりレールスター」が誕生しました。
簡易個室のコンパートメントや車内放送カット、声掛けを行わない静粛な空間を実現したサイレンスカーの導入など、JR西日本は新幹線での意欲的な取り組みを行い、外装もひかりレールスター専用色をまとわせるなど、フラグシップトレインである「のぞみ」とは一線を画きつつ、独自のサービス品質で顧客の心をつかみました。
922形の後継車両として、ドクターイエローに採用されたのも700系で2000年に登場しました。
922形のDNAを受けついだイエローの車体に、ブルー帯のいで立ちは単に目立つというだけでなく、事業用途のために「神出鬼没」な運行をするためみかけたら幸せになれるとして「幸せの黄色い新幹線」と、ファンのみならず鉄道好きなお子様からそのお母さんやお父さんにまで親しまれています。
そういう700系も登場から早17年。
東海道新幹線区間ではいよいよ終焉の時を迎えるところに来ています。
それでも、一部引退車が西日本に譲渡されていることを考えれば、まだ安泰かな、とも思えますが、東海道・山陽新幹線の一時代を築き、そのバトンをN700系に引き継いだ700系が第一線から退くことに深い感慨を感じます。
300キロの壁を打ち破った500系のような華やかさはない700系でしたが、性能・居住快適性の両面をバランスよく備えたこの車両はのちのN700系開発にも大きな
功績を残しました。
まだまだ末永く活躍する700系ですが、見かけたら、ひとまず、「お疲れさま」と声をかけてあげたいです。
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