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明日引退、元国鉄キハ30系のキハ100形 撮影会でさようなら(関東鉄道)
関東鉄道では、2017年1月8日に「キハ100形撮影会~さらば、100!~」を開催します。
新型気動車を導入する同社ではこれに伴い、本撮影会を以て元・国鉄キハ30系気動車であるキハ100形2両を引退させます。
2017年1月8日 午前・午後 に開催する撮影会のお申し込み受け付けはすでに終了しているため、新たに申し込み・参加することはできませんが、また一つ”国鉄型気動車”が数を減らす日となり、注目の集まるイベントとなることでしょう。
なお、元国鉄車キハ30は、関東鉄道からの引退により残るは水島臨海鉄道に所属する2両のみとなります。
~~参考~~
<イベント概要>
・関鉄守谷駅集合後、車両基地まで臨時列車運行
・撮影会場のみの限定グッズ販売
<特典>
・一日フリーきっぷ さよなら乗車券セット
<参加費>
2,500円
※なお、合計枠400名の募集が満員となった為、申し込み受付はすでに終了しています。
~~~~~~
<国鉄の通勤型気動車、キハ35系>
国鉄が非電化通勤路線向けに製造したキハ35系気動車は1961年に登場、最初のお目見えから実に55年の経過する車両です。
当系列が登場した背景として、1960年代においては、通勤旅客需要の拡大しつつあった大都市近郊の路線にあっても、非電化・客車列車による運行が残り、スピード・列車本数・客室設備等々で非合理的な状態にありました。
通勤輸送需要のひっ迫する状況にあった関西本線では、これを改善すべく客車から気動車への置換としてキハ17・キハ20系列を導入。
ところが、これら片側2扉・クロスシート装備の車両では、混雑する通勤・通学輸送には不向きだったためにほどなく、”通勤用途”としての車両を開発するに至ります。
このような目的をもった”キハ35系”は、当該系列の開発4年前に登場した”101系通勤型電車”が”通勤通学用”として一定の成果を上げていたことから、これの基本構造を踏襲した車両として製造されました。
101系に準じた車体構造を持つ、気動車として初採用である1.3m幅の両開き片側3ドアにオールロングシートを装備、乗客のスムーズな乗降を実現したキハ35。
まさしく通勤電車の”気動車版”と申せましょう。
前面行き先表示機の設置や蛍光灯の照明も101系の流れを汲んだものといえます。
<独特の外見、”外吊り扉”>
この車両の外見上で特筆できることは、この両開きドアが「外吊り」となっている点でしょう。
本来ならば、”車両側面”は”扉と面一”になる方がすっきりしていて美しいものですが、わざわざ外吊り式としたのには理由がありました。
気動車を使用する路線にある駅のホームは、基本的に客車を基準とした低床ホームのため、乗降口にステップが必須となります。
キハ35系の場合、戸袋を含む両扉3ドア分の台枠切欠きはそれまでの片開き2ドアと比べて幅が広がってしまうことから、台枠強度を著しく損なうことに。
このため、戸袋を設置せず、外吊りとすることで台枠の切欠き幅に影響を及ぼすことなく扉を設置できるようにしたのです。
もっとも冬場には冷気が隙間から漏れ入ってくることから不評を買っていたそうです。
同様な両開きドアを有する気動車といえば、キハ47系に当たります。
両開きドアにもかかわらず戸袋を有する扉構造となっていますが、それは扉の数が片側2か所であるからか、もし3ドアバージョンが登場していたらば、”外吊り式”になっていたかもしれません。
<残るは水島臨海鉄道の2両のみ>
現役で残るキハ35系は、関東鉄道の2両が引退すると水島臨海鉄道に所属する2両が最後となります。
それでもこれら2両は、同線に所属するキハ20系とほとんど同年齢の経年車であるうえ、予備車としての活躍ですのでいずれにせよ、”風前の灯火”。
通勤型+気動車という異色の性格を持ち合わせた画期的な気動車でしたが、いよいよ終焉の時を迎えようとしています。
(関東鉄道ニュースリリース:http://kantetsu.co.jp/img/news/2016/16120701_train/info.pdf)
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