3月改正、はまなす廃止で、JR急行消滅・・・
3月改正、はまなす廃止で、JR急行消滅・・・
2016年3月のダイヤ改正で、今年も様々な列車が惜しまれつつ運行終了となったり、また、同時に沿線住民、ファンのみんなから歓喜で迎えられる新列車が登場したりと、鉄道ファンにとってはいろいろと気がかりなことが多い時期ですね。。
さて、今日は、いよいよ3月26日に開業する北海道新幹線の傍らでひっそりと姿を消す、夜行急行「はまなす」廃止、JR急行の消滅に関するお話。
夜行急行「はまなす」は、1988年の登場以来、28年間にわたり青森⇔函館間の夜行需要を支えてきた列車です。
これが今回、北海道新幹線開業に伴う、青函トンネルの電圧変更により列車自体が走行できなくなるため、やむなく廃止という運命をたどることとなりました。
なお、これに伴いJRグループ全線から定期で運行される「急行」列車が同時に消滅する、ということになるんですね。
確かに今現在、JR線を走行している列車は普通や快速、新快速といった普通列車のほかには、特急列車という種別の物しか走っていません。。。
特急とは、もともと「特別急行」の略。
そう、「急行」の特別版が「特急」だったのですね。
なので、優等列車は元来、「急行」が主体のものでした。
ではなぜ急行は縮小されていったのか。
これには、いくつかの時代背景が要因にあります。
時は昭和40年代以降、全国新幹線網の充実により、主要幹線を走行している特急列車は、軒並み廃止、減便、統廃合の憂き目にあい、それに伴って、特急用車両は大量に余りました。
それら特急用車両の転用先として、急行列車を特急に格上げし、余剰車両を活用しようという機運が高まりました。
停車駅も少なくて速達性がある、車両設備(サービス)はより豪華になる、「なら特急の方が良いね」。
生活水準の向上著しい高度経済成長期の日本にとっても必然の流れだったのかもしれません。
同時にこの時期、国鉄(現JR)は巨額の財政赤字を抱えていました。
同じ区間を走るなら、急行料金で徴収できる運賃よりも、特急料金を徴収した方が増収になる。
国鉄の赤字を少しでも埋めるために、急行を特急に格上げしたのです。
これら要因が重なって、急行列車というものは、その意味合いすらも薄れ、特急にとって代わられた、というものです。
そして、本年3月、いよいよ「はまなす」廃止により、JR線上から定期急行が消滅してしまいます。
在来線優等列車として、長きにわたり一時代を築いた「急行」。
新幹線や特急では味わえない、「旅情」の楽しみを感じさせてくれた「急行」。
いつかどこかで復活してくれるかもしれない、という淡い期待を抱きつつ、「急行」は、ひとまずその歴史に幕を下ろすのです。
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