鉄道博物館では、2017年1月2日(月)~1月30日(月)まで、年始イベント「2017てっぱく鉄はじめ」を開催しますが、この度、展示中の”0系新幹線”において、”光り前頭”のカバーを取り外し、その中身の構造について開設するコーナーが設置されます。

(鉄道博物館ニュースリリースより)

0系新幹線登場時の、「透けるカバー」メカニズムを間近で見学できるチャンスです。

 

 

<世界初の新幹線電車>
1964年、世界初の高速鉄道”東海道新幹線”が開業しました。この際、当時の国鉄が開業用に用意した初代新幹線電車が0系です。

開業年の1964年から1986年までの22年間に合計3,216両を制作、38次にわたって継続的に製造されました。

もっとも、この0系、1980年ごろに東北・上越新幹線用200系が登場するまでは、「新幹線電車」と表現されることが多く、まさに0系自体が”新幹線そのもの”でした。

 

 

<初期の0系にだけあった”光前頭”>
非常用連結器が格納されている先頭車最前部には、これを使用する際に取り外すカバーが取り付けられています。

これは、半透明のアクリル樹脂でできているため、前照灯から漏れ入る光りにより「ぼわっ」と発光、顔に例えるならばちょうど「お鼻」の部分、場所にして最前面が光る様子から”光前頭”と呼ばれていました。

しかしながら、最高200km/h超で駆け抜ける車両の先頭部には、図らずも鳥との衝突がたびたび発生し、その際に軽量で薄手のアクリル樹脂は、破壊され続けることとなります。

この後、破損を防ぐため不透明のFRP(強化プラスチック)へと変更・不透明となり、車体と同一のカラーで塗装されたことから事実上、”光前頭”は廃止されています。

そういえば、ブリキのおもちゃや絵本に出てくる0系で、カバーの部分が赤く塗られているものをよく見かけたものですが、あれは光前頭の存在を強調する意味を持ち合わせていたのでしょう。

(なお本来、光前頭が赤く光るのは、進行方向が逆の時であり”尾灯”から漏れ出る赤いランプにより発光しているということなので、ヘッドランプが点灯している状態で、光前頭が赤く光ることは構造上ありえないことなんですね)

 

 

<光り前頭取り外し解説>

※鉄道博物館ニュースリリースより

※鉄道博物館ニュースリリースより

・0系新幹線電車の前頭部分のカバー(光り前頭)を取り外し、当館学芸員が解説します。

 

普段は見ることのできない前頭部分の中にあるものとは?その目的と機能を解説します。
期間:2017年1月14日(土)/15日(日)
時間:13:00~13:30
場所:ヒストリーゾーン奥0系展示棟

(鉄道博物館ニュースリリース:http://www.railway-museum.jp/press/pdf/20161214_1.pdf)

 

 

 

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