不運の最強機関車…DE50 1 ~津山まなびの鉄道館オープンに際して~

 

JR西日本では、今年4月2日、津山駅の近くにある「旧津山扇形機関車庫」を 津山まなびの鉄道館 としてリニューアル通年オープンします。

 

旧津山扇形機関車庫といえば、「近代化産業遺産」に指定されている鉄道遺産として大変貴重な箱モノで、機関庫ではDD51、キハ58・28、キハ181系など、国鉄時代に日本全国で活躍したディーゼル車13両が展示される様態になります。

特筆すべきは、展示車の中でも目玉になるであろう、DE50。

初めて聞いたという方もいらっしゃるくらいの珍車ですね。

この車は、幹線用ディーゼル機関車として開発されたDD51形の
保守的合理化と出力増強を目的として開発され、
DD51とDE10の欠点を補完し、幹線、亜幹線で両立できる”万能機”として誕生しました。

1機単体でV16気筒の2000馬力エンジンは、単体の出力では「国内最強」エンジン。
にもかかわらず、DD51の1100馬力エンジンを2基搭載するよりコンパクトなんですね。

バランスの取れた、高出力機、国鉄ディーゼル機関車の中でも傑作だったのではないでしょうか。

ところが残念なことに、
主力の活躍路線とされていた亜幹線区間の急速な電化、
新形式を導入することによる折衝の問題から、
改良型で安定したDD51が継続増車されることが決まり、
あえなく1両のみの製造で終了したという、不運な車両なのです。。

意欲的な設計で登場したこの形式の車両形式が90番台ではなく50、車両番号が「1」号車なのは
単なる試作車ではなく、その後の量産配備を見越していた、「先行量産車」である証左です。

国鉄の意欲的な開発によって誕生し、時代の流れによりあえなく、量産されることのなかった、”DE50″。

ぜひ一目、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

 

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