長野県を走る”しなの鉄道”では、2017年7月~9月の間に開催される”信州デスティネーションキャンペーン”に合わせ、同社線に所属する115系3編成に対して、”懐かしの色”を復活させる企画を実施中です。

 

現在第1弾の旧長野色に続き、第2弾が先ごろ発表されたばかりで、115系のいわば”標準色”ともいえる懐かしの湘南色が復活することとなり、これもまた、鉄道ファンらを沸かせました。

 

さて、最後に残る1本が今度は”どんな懐かしの色”になるのか、注目を集めています。

 

 

 

国鉄2大カラー、”湘南色”と来たら、もう一つは??

Mr.DIMERとして勝手な希望的観測を述べるにすぎず、申し訳なく思いますが、今回復活する”湘南色”、これに続く第3弾は、ずばり”スカ色”であったらいいなぁ、と思っています。

 

115系の兄貴分である113系は、登場当初より緑にオレンジのいわゆる”湘南色”で登場。

 

そのあと、横須賀線へと導入された113系も当初は湘南色でしたが、誤乗を防止するために紺とクリームのツートンへと改められ、横須賀線の色ということで”スカ色”と呼ばれるようになりました。

 

このスカ色は好評を博し、地方路線の旧型国電にも採用されるなど認知度と知名度を広げていきました。

 

その後、これら113系・115系は地方線区への進出に伴い、地域色と呼ばれるさまざまのカラーバリエーションも登場しましたが、やはり113系・115系における代表色と言えば、湘南色・スカ色と言っても過言ではないでしょう。

 

 

115系湘南色

 

 

 

 

115系のスカ色は、通称”山スカ”。

 

115系、通称”山スカ”

 

 

スカ色と言っても、実は2つの塗り分けが存在します。

 

それは、一般的に呼ばれる正面の塗り方において、金太郎塗りの”スカ色”と直角塗りの”山スカ”。

(どちらも総称して”スカ色”と言う方がポピュラーかもしれませんが)

 

1963年に登場した温暖・平坦区間用の113系/寒冷・こう配区間用の115系は、用途と特性が分かれたものの外見上の違いはほとんどありません。

 

この2車両を見分けるために、前面部分の塗り分け処理を変更したのが、113系は「スカ色」・115系は「山スカ」と言い分けられる根本的な理由となります。

 

一般的なスカ色は、側面から伸びてきた塗り分けが、貫通扉足元に向け斜めに降下している”金太郎塗”。まさに横須賀線で見られた113系です。

(現在では113系のスカ色は存在していません)

 

 

 

113系スカ色

 

 

 

対して”山スカ”は、側面からの塗り分けがそのまま水平に貫通扉枠まで伸びています。

 

膨張色であるクリームの幅が広がらないため、シャキッとした顔立ちに見えます。

 

もっとも、2形式を塗り分けたのには、形式を識別するためだけではなく、編成を組んだ際の見た目を重視した節もあります。

 

113系は、平坦区間用の長大編成、単独編成で走行するパターンが多いため、先頭車両が中間に挟まることはあまりありません。

 

しかし、115系の場合は、短編成同士を併結して運用することが多々あるため、先頭車が中間に挟まることもよくあるのです。

 

この際、金太郎塗りでは、中間で顔を合わせる先頭車部分の”クリーム色”(湘南色ではオレンジ)が目立ってしまい、編成美を乱してしまう。

 

そのために、先頭車が中間車になることを想定し”垂直塗”となったのですね。

 

ちなみに、なぜ直角塗りのスカ色が「山スカ」なのかというと、115系の主な活躍地域が山岳地帯を中心としていたためで、「山を走るスカ色」という意味でそうあだ名されているのです。

 

2015年10月28日、スカ色として唯一残っていた115系C1編成(山スカ)が定期運用を終了。

 

元々は信州色でしたが、リバイバルでスカ色へと戻っていましたが、この引退を以て50余年続いた伝統のスカ色は消滅しています。

(ステッカーによるスカ色は健在)

 

 

E217系スカ色

 

 

 

注目の第3編成、7月登場

115系のまとった懐かしのカラー第1弾、初代長野色に続き、第2弾は湘南色となりました。

 

3編成の最後となる・第3弾は、どんな塗装になるのでしょうか。

 

2017年7月、登場予定です。

 

 

 

関連記事

【27日~申し込み】50系客車が登板、快速「DL&SLもおか」号 5月27日運行(栃木DC)

8月10日にSL復活、「大樹」営業運転開始日決定(東武鉄道)

JR西日本の本気 “グランドひかり”用100N系新幹線(国鉄民営化30周年を振り返る)

運行開始10周年記念、みまさかスローライフ列車特別企画(JR西日本)

JR西日本初の”新造形式”、アメニティライナー221系(国鉄民営化30周年を振り返る)

「湘南色」最後の2編成115系そのままに 単色化中止(JR西日本 岡山支社)

蒸気機関車D51&C61プッシュプル、レトロ碓氷号の旅(2/25高崎発)

今回はキハ58が主役 エンジン復活、転車台実演も(津山まなびの鉄道館)

四国DC・急行「うわじま」「いよ」向け”正真正銘の国鉄色”復刻へ

奥出雲おろち号2017年分運転開始・4月1日より

 

 

 

人気の記事

有料通勤ライナー復活へ、”特急型車両”を購入?(しなの鉄道)

E3系こまち、リバイバルで復活 秋田新幹線開業20周年記念号

気軽に長距離を楽しめる列車の構想?JR西日本が長距離列車検討

「湘南色」最後の2編成115系そのままに 単色化中止(JR西日本 岡山支社)

いよいよ9月にお目見え?復刻新製・旧型客車風JR西日本から登場

5月13日(土)出発限定 “サロンカー土佐路”詳細発表(四国DC)

方向幕には準備あり 幻の285系 寝台特急”あさかぜ”号

ハウステンボス25周年 JRグループ初の新系列783系をリニューアル

さようなら。世界初の寝台電車583系引退

さようなら、485系3000番台 快速列車運行終了 2017年3月ダイヤ改正

 

 

 

 

入力エリアすべてが必須項目です。メールアドレスが公開されることはありません。

内容をご確認の上、送信してください。

ITEM CATEGORY

ITEM RANKING

SNS