35系客車の誕生、SLやまぐち号用お目見えへ(幕末維新やまぐちDCに向け)
2017年9月から開催される「幕末維新やまぐちデスティネーションキャンペーン」に合わせて、JR西日本はSL「やまぐち」号に新客車を導入します。
この度、新山口駅にて報道公開が行われました。
35系客車の復刻
この度JR西日本が投入するSLやまぐち号用客車は、SL全盛期時代の雰囲気を再現した新製客車です。
“復刻”としつつも、現代のサービスレベルを提供すべくバリアフリー対応となっています。
・SL全盛期の旧型客車であるマイテ49・オハ35・オハ31を復刻
・SLの音や煙を体感できるよう、開放型展望デッキ、開閉窓を設置
・SLを体験・学べるフリースペースの設置
・バリアフリー対応、ベビーカー置き場・温水洗浄機能付きトイレの設置で快適性を向上。
導入本数
5両1編成
参考客車(再掲)
<プロトタイプは戦前の旧型客車>
客車のプロトタイプとなったのは1920年代から1930年代にかけて製造された、日本国有鉄道の前身である、鉄道省が制作したマイテ49・オハ35・オハ31という車両です。
・客車紹介
【オハ31】
戦前を代表する客車である、本格的な鋼製車として誕生したオハ31。
当時はまだ大きなガラスを製造する技術がなかったために、狭い即窓が並ぶ窓構成となり、車体の接合にはリベットを用いたことによる側面の表情、あかり取りの為のダブルルーフ構造の屋根が特徴的です。こののちに紹介するオハ35と比較すると、旧態依然とした風貌がまさしく旧型客車であることを物語っています。
【オハ35】
戦前・戦後に渡って、全国で活躍したオハ35は、技術の進歩により、側窓大きな窓ガラスを採用、巻き上げ方式のカーテンによる日よけ、戦前車のみですが、丸屋根構造を採用した屋根の形状は、現代に通ずる車両構造のパイオニアともいえるでしょう。
【マイテ49】
車端部に連結される展望デッキを有するマイテ49客車は、1938年に東京~下関間の特急「富士」に使用するために製造された車両で、戦後は連合軍の接収・返還を経て、特急「はと」「つばめ」の展望車として活躍しました。
JR西日本が所有するマイテ49 -2 は現役引退後、交通科学館に展示されていましたが、1987年に本線復帰、現在はJR 西日本網干総合車両所宮原支所に配置。
展望デッキ、展望室、一等客室と給仕室、便所、化粧室、車掌室を有する丸屋根構造の車体で、まさに日本の鉄道史そのものを経験してきた貴重な車両と言えます。
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